TEAM SELECT

コラムColumn千葉vs名古屋にて顕在化したデータとは。

HOME » 千葉vs名古屋にて顕在化したデータとは
千葉vs名古屋にて顕在化したデータとは
2017.3.15

明治安田生命J2リーグ序盤の注目カードの1つであったジェフユナイテッド千葉vs名古屋グランパスの一戦はホームチームが2-0で勝利。プレーデータを振り返ると多くの数値において千葉が上回る試合となった。この試合のデータと今後の課題について、それぞれのチームの視点から振り返ってみよう。

この試合は攻撃の切り替わりが多く試合全体の攻撃回数が多い試合となった。そして相手を上回る攻撃回数を記録したのが千葉。全エリアでのこぼれ球奪取率は69.5%を記録し、クリアやブロックといった攻守の切り替わりに影響するボールを拾うことで自チームの攻撃につなげた。特にディフェンシブサードでの奪取率が高く、相手に二次攻撃を許さなかった点も戦況に大きな効果をもたらしている。またタックルの奪取率でも高い数値を残し、球際でのプレーに勝利。名古屋戦を含む3節までのチーム内タックル数のトップはやはりアランダとなった。

©J.LEAGUE PHOTOS

この試合ではゴールを奪うことはなかったが町田也真人のプレーに注目したい。昨季11得点を記録した町田は今季10番を背負い、チームの中心選手としての活躍が期待されている。戦術と役割が変わった影響もあり90分当たりのプレー数は増加。シュート数などの攻撃的アクションはもちろん、タックルなどの守備プレーも増えている。名古屋戦では序盤から積極的にシュートへ持ち込み、試合の主導権を千葉に引き寄せるプレーを見せた。

夏場の運動量低下を指摘する声が多い千葉だが、その前に突かれる可能性があるのは相手のセットプレーからの攻撃だろう。現在の千葉は戦い方の影響上ファウルが多く、またクリアにより相手にスローインを与える機会も多い。ファウル総数に対してディフェンシブサードでのファウルが少なく現時点では大きな問題となっていないが、このエリアが少しでも下がっていけば相手にチャンスを与えることになる。次の対戦相手である松本はセットプレーに強みを持つチームであり、対応力が問われる試合となるだろう。またファウルが多いゆえに警告の枚数もトップタイとなっている。警告2枚による退場や出場停止などを極力抑えたいところだ。

風間八宏監督が就任した名古屋グランパスは現在も「工事中」といった状況。千葉戦は過去2試合に比べて最も難しい試合となった。自陣でのロスト比率は約3割。ショートパスやボールキープから奪われるケースが多いため守備への切り替えが追い付かず、ロストから被シュートへ至る確率も高くなっている。前線にゴールを奪う能力に長けた選手をそろえる名古屋だが、中盤以下の選手のパスとボールキープで問題が起きていることで、その攻撃力も発揮されていない状況だ。最終ラインからのロングパスは千葉のハイラインに苦しみアタッカーと息が合わず、サイドの選手はタックルに負けキープできず、中央の2人も良いパスを多くつなげることはできなかった。

全体の構築にまだ時間がかかりそうだが、風間監督にとって川崎F時代と大きく違うのはチームが置かれている立場にある。川崎F時代はJ1だったが現在の名古屋はJ2に在籍しており1年で昇格を目指さなければいけないチームだ。そのために自身が目指すチームを作りつつ勝点も積み上げなければならない。得点の増加に向けて欠かせない選手である今季新加入の永井龍は開幕戦で2ゴールを決め、3試合でシュート6本、ラストパス(シュートにつながったパス)を3本通している。シュート+ラストパスの数値はチームトップであり、名古屋移籍後も存在感は抜群。永井のポジションを意識しつつ、良いタイミングでボールを配給したい。

両者同士の次の対戦は11月に豊田スタジアムで行われる。試合前時点の成績はもちろん戦術の浸透、疲労の蓄積など、今回の試合とは違う姿となるだろう。これからの約8ヶ月でどのような成長曲線を描いていくのであろうか。



関連リンク

ジェフユナイテッド千葉 2017シーズンサマリー
http://www.football-lab.jp/chib/

名古屋グランパス 2017シーズンサマリー
http://www.football-lab.jp/nago/

PICK UP Column