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Jリーグ直近10シーズンの優勝チーム傾向
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現在Jリーグの各チームは新シーズンに向けてトレーニングを進めている。今季の目標はそれぞれのチームによって異なるだろうが、当然どの試合も勝つために準備を行なっており、大会に参加する以上は勝利を積み重ねた先にある優勝を目指しているはずだ。では、これまで優勝したチームはどのようなデータを残したのか。J1、J2、J3の直近10シーズン(J3は2014年からのため9シーズン)の傾向を紹介しよう。
■試合平均得点・失点
まずは得点に関わるデータだ。当然のことながら試合に勝つには相手を上回る得点が必要であり、優勝するためにはそれを多くの試合で実行しなければならないため、得点数は上位となる。特にJ1では最多得点チームがこの6年のうち5シーズン優勝しており、得点数2位の川崎Fが優勝した2021年も最多得点の横浜FMとは総得点1の差であった。
過去10年の得点関連
Football LABで掲載しているチームスタイル指標のうち攻撃セットプレー(アタッキングサードでのフリーキック、コーナーキック、スローイン)とカウンター2種から生まれた平均得点を算出。平均得点自体が高いためこれらの攻撃でも高い傾向はあるが、その特徴はリーグによって異なる。J1では攻撃セットプレーからの得点力はチームによるが、ショートカウンターからの得点についてはここ4年間ではトップのチームが優勝。J2は全体的に攻撃セットプレーからの得点の上位チームが優勝しており、セットプレーの重要性が見える。またロングカウンターが主体のチームが優勝することは少ないが、J1、J2のチームではロングカウンターでもゴールを奪える力を持っており5試合につき1得点のペースで決めている。ボール保持率ではJ1は2017年以降高めの保持率のチームが優勝しており、J2もこの4年は同じ傾向だ。ボールを保持しつつカウンターでも点が取れる力が必須となっている。一方J3は保持率に偏りがなく、昨季のいわきや2020年の秋田のように、尖ったスタイルのチームが優勝することもある。
過去10年の失点関連
失点、被データの傾向も似たようなもので、総失点は多くのチームが最少を記録。被セットプレーや被カウンターからの失点も少なくなるが、昨季の横浜FMのようにセットプレーからの失点が多くても優勝できるような事例もあり、特定の被攻撃パターンに弱点があったとしてもタイトルへ辿り着くことは可能と言える。
■試合平均プレーデータ
過去10年のプレーデータ
続いてシュートへの道筋として活用されるアクションの傾向を見てみよう。J1はペナルティエリア内でのクロスやスルーパス成功数が多いチームが優勝する傾向にあり、特に2020,2021の川崎Fのエリア内クロス成功は他者を圧倒している。J2の優勝チームも少しずつこの傾向に近付いており、昨季の新潟はエリア内クロス成功、スルーパス成功ともに1位であった。敵陣の空中戦勝率はチームによってバラバラだが、近年のJ1とJ2の優勝チームは敵陣でエアバトルが起きるようなボールを送るケースそのものが減っており、数値の重要度は落ちている。一方でJ3はJ1,J2のような傾向はまだなく、得失点のデータと同様にチームスタイルの偏りがそのままアクションの成功数に関係している。
過去10年の被プレーデータ
被データを見ると、一部のチームが中位の数値となっているが全体的に優勝チームは数値が低く、キーとなるプレーを相手に成功させない傾向にある。自陣空中戦勝率が低いチームもその多くは自陣の空中戦の数そのものが少なく、そういったボールを送らせないことで対応している。
■試合平均トラッキングデータ
J1のみとなるがトラッキングデータも見てみよう。
過去8年のトラッキングデータ
J1の場合、得失点やプレーデータでは分かりやすい傾向が出ていたがトラッキングデータにおいてはチームによって大きく異なる。総移動距離でいえば2017,2018,2020,2021の川崎Fは短く、2019,2022の横浜FMは長めだ。21km/h以上の移動距離割合やスプリント数も優勝チームが高いとは限らない。チームの戦い方によって移動量やスピードの増減が発生するため、そういったサッカーをしている場合はより数値を上げていく必要があるが、この数値を上げれば優勝するというわけではないと言える。
さて、今年のJリーグチャンピオンはどのようなデータを残すのだろうか。
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2024-12-10 08:23
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