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2022 J1 先発陣の新戦力率 (第5節終了時点)
開幕から1ヵ月が経過し、2022シーズンにおける移籍ウインドーの第1登録期間が4月1日で終了。このタイミングで、J1リーグ第5節(3月20日)終了時点での「先発メンバーの新戦力率」を全チーム分算出した。
※先発メンバーの新戦力率=新戦力の総先発数÷総先発数(各チームの試合数×11)
※新戦力:外国籍選手を含む新加入、期限付き移籍による加入、レンタルバックによる復帰
(昨季特別指定選手・2種登録選手→今季正式加入 も新戦力として算出)
例:サガン鳥栖
現在のチーム試合数:5 総先発数:55 うち新加入選手の先発数:21
「先発陣の新戦力率」=26/55=47.3%
第5節終了時点で、J1全体の先発選手における新戦力の割合は20.2%となった。トップとなったのはサガン鳥栖で、先発の新戦力率は47.3%。川井健太新監督を含めて陣容が大きく入れ替わっているため、この結果は順当といえ、この1ヵ月で8名の新加入選手がスタメンで出場。そのうち堀米勇輝、福田晃斗、ジエゴ、菊地泰智の4名が全試合で先発出場を果たしており、こちらもJ1でトップの人数だ。これだけチーム編成が大きく変化すると、序盤は戦術の浸透と結果の両立で苦労し、勝点を落とす傾向にあるが、鳥栖はここまで1勝4分けで無敗をキープ。5試合中3試合でクリーンシートを達成しており、守備面で早くも成果を残している。
その鳥栖に次いで、全試合先発で出場している新加入選手を3名擁するのがFC東京。木本恭生、松木玖生、ヤクブスウォビィクが主力として定着している。特に、松木は高卒ルーキーながら新チームの顔として躍動。実力者がひしめき合う日本のトップカテゴリーで、開幕からスタメンを張る彼は極めて稀有な存在だ。
今季の昇格組である京都サンガとジュビロ磐田は対照的な数字となった。どちらも10名以上の新戦力を補強したが、京都が2位の32.7%なのに対し、磐田は10.9%で北海道コンサドーレ札幌と並んで最も低い割合となっている。磐田は新しい指揮官を据えてJ1復帰元年を迎えたが、主力に定着したといえる新加入選手は杉本健勇のみ。伊藤彰新監督の既存戦力を中心としたチーム作りの色が垣間見える。
選手別のスタッツに注目を向けると、目を引くのは4シーズンぶりに鹿島アントラーズへ復帰した鈴木優磨の活躍だ。ここまで5試合すべてに先発で出場し、2ゴール1アシストの成績を残している。フィニッシャーとしてのイメージが強い鈴木だが、ラストパス数(セットプレーは除く)はチーム内で1位タイとなる9本で、これはリーグでも5位タイの記録となっている。海外移籍を通してチャンスメイクの才能も開花させた印象だ。
新型コロナウイルス感染対策による入国制限で合流が遅れていた外国籍選手を含め、これから新戦力がチームに、そしてJリーグにどのような風を巻き起こすか注目だ。
文:中垣 潤也
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