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ハマの韋駄天か、元セレソンか、初の得点王を手にするのは?
今季のJ1リーグも残りあと2節。すでに川崎Fが2年連続4回目となる優勝を決めている。そんな中、最後まで行方がわからないのが得点王争いだ。今回は36節終了時点の得点ランキングを見ながら振り返っていく。
図は今シーズン、二桁得点に達した12名の選手たちのランキング表だ。
現在、得点ランキングのトップを走っているのは横浜FMの前田大然で、ここまでキャリアハイとなる21得点を記録。
その前田を1点差で追うのは、先日来季の契約更新が発表された川崎Fのレアンドロダミアン。日本に来て3シーズン目となるが、今季も元セレソンの実力を遺憾なく発揮。Jリーグでのキャリアハイとなる20ゴールを達成している。
そして、興味深いのは、両選手とも得点傾向が似ている点だ。ワンタッチゴール数では前田が16点、レアンドロダミアンが14点。クロスからの得点数はともに7得点と、FWとしてのプレータイプは異なるものの、両者酷似した数字を残している。
また、他の選手を見ると、10代の選手でJ1史上2人目となる二桁得点を達成した荒木遼太郎、東京五輪の日本代表としても活躍を見せた上田綺世(いずれも鹿島)など、将来を担う若手選手も台頭していることが分かる。
一方、所属クラブは今季苦戦を強いられているものの、ディエゴオリヴェイラ(FC東京)、チアゴサンタナ(清水)、パトリック(G大阪)ら、ブラジル出身の選手たちも13ゴールに到達するなど、個人で結果を残している。
ここからは、事実上得点王争いの一騎打ちとなっている、前田とレアンドロダミアンをさらに比較していく。
図の棒グラフは試合ごとのゴール数を表し、折れ線グラフはそこまでの累計ゴール数の推移を表している。試合の並びに関しては変則開催もあるため、節の順番ではなく試合が開催された順に並べている。
まず、得点ランキングトップを走る前田を追ってみる。2節広島戦から4試合連続ゴール(4試合6ゴール)と好調なスタートを切った前田は、さらに24節大分戦で選手キャリア初となるハットトリックを成し遂げると、35節FC東京戦でも二度目のハットトリックを達成するなど、固め取りが目立っている。
一方、レアンドロダミアンは所属する川崎Fがリーグ戦の他にルヴァンカップや天皇杯、さらにはACLまでこなしていくスケジュールであったことから、豊富な選手層を生かしてローテーションをしているため、試合によっては途中からの起用も多かった。2試合を残す現時点で、出場時間は前田より500分程度少ない状況だ。だが、そういった事を感じさせないほどの活躍を見せている。ハットトリックこそないものの、1試合2ゴールは四度記録するなど、得点を量産。2019シーズンに9ゴール、2020シーズンに13ゴールと、ここまで2シーズンで22ゴールを挙げているが、今季は1シーズンのみでその数字にあと2というところまで迫っている。
今シーズンも残すところ後わずか。最終節では前田が所属する横浜FMとレアンドロダミアンが所属する川崎Fの直接対決が控えている。その勝敗の行方だけでなく、どちらの選手が得点ランキングトップの座をつかむかも、注目だ。最後まで目が離せない。
文 鬼澤 優作
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