HOME » 今、J2で最も熱い男。ディサロ 燦シルヴァーノ
DataStadiumアナリストに訊く vol.3
「DataStadiumアナリストに訊く」では、アナリストを交えたインタビュー形式のコラムで、サッカーの面白さや新たな気付き・視点を与えられるような連載を目指します。
今回はデータスタジアムのアナリスト、藤 宏明 さんに訊いてみました。
——J2ではギラヴァンツ北九州が8連勝。首位のV・ファーレン長崎と勝点差1に迫り、大躍進を遂げています。
[藤] 非常に好調ですね。チームとしての分析については、改めて別の機会に触れたいのですが、今回はチーム内得点王のディサロ 燦シルヴァーノをピックアップしてみます。彼が出場時間を増やした第7節からゴールを決め続けたことは、連勝の大きな要因といえるでしょう。
——ディサロ選手のプレーを見たことがない方にも分かるように、どのような特徴を持った選手か説明いただけますか?
[藤] 1996年生まれの24歳。チームの25得点中8ゴールを奪っており、J2得点ランキング2位のストライカーです。特徴としてはワンタッチでのシュートの多さ。ここまで放ったシュート数25本に対してワンタッチシュートが19本です。
また、シュート位置を見ると、シュートPA内比率が79.2%と高く、ゴールに近い位置でのシュートが多いのが特徴的ですね。
※シュートPA内比率…ペナルティエリア内でのシュート率
——なるほど。突如ブレークしたような印象も受けるのですが、なぜゴール数が伸びているのでしょうか?
[藤] 大学時代に対戦相手として分析していた筑波大学の小井土 正亮監督に話を伺ったのですが、当時法政大学でプレーしていたディサロ選手は1トップとして出場していたので、攻撃面で担っている役割も多く、得点ランキングの上位に立つような選手ではなかったそうです。
現在、北九州で得点を量産できているのは、「2トップでコンビを組む機会が多い町野 修斗選手の存在が大きいのでは」という話もありました。町野選手がいることで、ディサロ選手はゴールを奪うことに集中できているのかもしれません。
——小井土監督からのコメントも頂戴したんですね。笑 ありがとうございます。確かに町野選手との2トップは非常に相性が良いように感じます。
[藤] ディサロ選手のシュート前に誰がパスを出しているかを見てみると、町野選手が最も多いことが分かります。また、2人のホットゾーンを比較すると、町野選手が広範囲にボールに関わり、ディサロ選手はゴールに近い位置でのプレーが多くなっていることも分かりますね。ディサロ選手にとってはベストパートナーといえるかもしれません。
前評判を覆してJ2で快進撃を続ける北九州。同じくJ1で勝点3を奪い続けた川崎Fの連勝は先日止まってしまったが、彼らの連勝はどこまで続くのだろうか。
次節の明治安田生命J2リーグ第15節、北九州vs千葉(8月29日 19:00K.O@ミクスタ)では、ディサロ選手と町野選手のホットラインに注目して2選手の動き方の違いを意識して試合を見てみたい。チームとしての分析は改めて機会を設けますので、乞うご期待!
文:佐伯 渉
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ギラヴァンツ北九州 2020プレビュー | 8月29日 北九州 vs 千葉
ギラヴァンツ北九州 2020 シーズンサマリー
ディサロ燦シルヴァーノ 2020 選手データ
町野修斗 2020 選手データ
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