HOME » ポジショニングデータで振り返る川崎Fvs名古屋
明治安田生命J1リーグ第12節は記憶に残る試合が多かったが、その中でも上位対決となった川崎フロンターレvs名古屋グランパスはすばらしいゲームとなった。簡単ではあるがトラッキングデータから生成したグラフィックとともに試合を振り返りたい。
まずは双方の平均ポジションとパス交換のルートを、各チームのポゼッション別に15分毎にまとめた。
攻撃面での評価が高い両チームだが、この図からも分かる通り、相手保持時においてコンパクトな配置となっている。Football LABではチームスタイル指標として最終ラインの高さとコンパクトネスのデータを掲載しているが、今季はラインの高さにおいて名古屋がトップとなり、その名古屋と差は大きいものの川崎Fも高いラインとなっている。そのラインの高さに加え、この試合ではよりコンパクトな守備傾向が表れた。
※今季分のチームスタイル指標は近日中に更新予定
今季J1第10節までのラインとコンパクトネス+5/17の川崎Fvs名古屋
名古屋の最終ラインが高いため、川崎Fは幾度か裏のスペースへパスを送り名古屋DFとスプリント勝負となるシーンもあった。下図はそのうちの一つ。中村憲剛のスルーパスに反応した長谷川竜也は30km/hを超えるスプリントを記録したが、中谷進之介にクリアされた。
試合全体のシュート数はそこまで多くなかったものの、中盤でのパスワークやディフェンスはリーグ随一と言える内容であった。下図のアニメーションは前半29分での川崎Fの自陣でのつなぎをボロノイ図とし表現したものだ。
このパスワークに関与した4選手のボロノイ領域の面積変化をグラフで表すと下図のようになった。名古屋の厳しいプレスの中でもロストせず攻撃の持続に成功している。
最後に各チームの走行距離トップ選手の移動軌跡を図にした。米本拓司は試合内で唯一12kmを超え、縦横無尽の働きを見せた。
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2024-11-04 15:10
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