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この試合が凄かった! J1リーグ戦306試合分の1位【トラッキング編】
2017年のJ1リーグ戦306試合の中から、「最も○○のデータが凄かった」試合をピックアップする本コラム。
今回は【トラッキング編】として、『走行距離』『スプリント回数』の2つが際立っていた試合を紹介する。
なお、第20節の鹿島vs仙台では濃霧の影響でトラッキングデータを取得できなかったため、今回は305試合の中でのランキングとなることをあらかじめご理解いただきたい。
まず『走行距離』で1位になったのは第13節の鳥栖vs札幌で、両チーム合わせて実に246.0kmの走行距離を記録した。
鳥栖の走行距離が全チームの試合の中で4位、さらに札幌の走行距離が全チームの試合の中で3位であり、合計で見ると全試合中1位となった。
トラッキングデータのランキングではすでにおなじみになっている、鳥栖のMF高橋義希が、この試合でも13.5kmを記録しているが、札幌のほうもMF兵藤慎剛が負けじと13.0kmを記録している。
2位以下で注目したいのが、5位の横浜FMvs大宮の試合である。
この試合では横浜FMのMF中町公祐、MF喜田拓也、大宮のMFカウエ、FWマルセロトスカーノの4名が走行距離12km以上を記録しており、ランキング上位に食い込む一因となっている。
通常、走行距離が多くなるのはシーズン序盤の試合であり、夏場以降は暑さや疲労の影響で少なくなる傾向がある。実際に、この試合以外で7月以降の試合がランクインするのは、23位の大宮vsG大阪まで待たなければならない。
そうした季節要因を考えると、かなり際立った試合だったと言えるのではないだろうか。
続いて、『スプリント回数』のランキング。こちらで1位になったのは第15節の甲府vs柏で、合計421回を記録している。2位が400回で3位以下は1回ずつしか差が無いことを考えると、2位と21回差というのは際立っているというよりは異次元と言ってもいいかもしれない。
チーム別に見ると、アウェイの柏は実に215回のスプリントを記録しており、これは今シーズンのリーグ戦でトップの数字だった。内訳はFWクリスティアーノが37回、FW伊東純也が34回、MF中川寛斗が30回と、スプリント回数30回超えの選手が3人となっている。この試合の前までに8連勝を記録しており、勢いそのままにスピードを武器とする選手の特徴が良く出ていたと言えるだろう。
一方、ホームの甲府でスプリント回数30回を超えたのはDF松橋優の38回と1人だけだったが、先発出場したフィールドプレーヤー10人全員がスプリント回数10回以上を記録した。こちらは、まさにチーム全員で走り切った結果となっている。
なお、両チームともにスプリント回数が200回を超えた試合は、今シーズンはこの1試合だけであった。
上位5試合までを見ると、甲府、柏、大宮の名前が2回ずつ出てきており目立つ結果となっている。しかし、来季は湘南ベルマーレがJ1に復帰するだけに、走行距離のランキングを含めてどれくらい変化があるか今から楽しみである。
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