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2017年J1 年間ベストイレブン
2017-12-13 20:00 RSS

Jリーグとして25年目のシーズンを迎えた今季は、中継パートナーが切り替わり、「DAZN」がメインに。契約によって莫大な放映権料を獲得し、優勝クラブには多額の賞金が支給されることなどが決まった。また、3年ぶりに1ステージ制に回帰するなど、開幕前から注目を集めた1年であった。そんな中、J1リーグを制したのは川崎F。最終節で逆転優勝を果たし、悲願のタイトルを獲得した。

 

フットボールラボでも、今年もチャンスビルディングポイント(CBP)を中心としたデータから独自のベストイレブンを選出。フォーメーションは4-2―1-3とした。

 

対象は出場時間が所属チームの試合時間の3分の2以上としており、CBPは累積の値となる。

※選手個人のデータを基準においての選出のため、チームの順位が反映されない部分がありますが、予めご了承ください。

<ゴールキーパー>

★スタメン:東口 順昭(G大阪)

 

■控え:チョン ソンリョン(川崎F)

 

GKにはG大阪の東口を選出。セーブポイントで1位、セーブ率も傑出した数字をマークした。苦手としていたPKもプロ入り後初となるストップを達成。後半戦はチームが絶不調の中で、シュートの雨を浴びせられる試合も少なくなかったが、鬼神のごとくファインセーブを連発し、相手の前に立ちはだかった。

 

控えにはチョンソンリョンをチョイス。191センチの恵まれた体くを生かし、セーブ率は並み居る名手たちを抑えてトップ。今季は副キャプテンを務め、ピッチ内外でチームを支えた。

<センターバック>

★スタメン:昌子 源(鹿島)

★スタメン:谷口 彰悟(川崎F)

 

■控え:中澤 佑二(横浜FM

 

センターバックは守備ポイントと守備関連のデータ、チーム総失点数を基準に選出。

 

昌子は守備ポイントが1位。ブロック数でもリーグ1位、タックル数はリーグ7位とディフェンスリーダーとして鹿島の堅守を体現する存在であった。日本代表でもレギュラークラスに躍り出るなど、飛躍のシーズンであった。

 

コンビを組むのは谷口。守備ポイントでは8位だが、中盤もこなせる器用さが光ってパス成功率は4位と、正確なビルドアップで川崎Fの攻撃サッカーを後方から支えた。また、7ゴールを挙げるなど、セットプレーの場面で勝負強さも見せた。

 

控えには中澤を選んだ。衰え知れずの大ベテランは4年連続となるフルタイム出場という偉業を達成。シュートに対するブロック数はリーグ1位と体を張った守備が光る一方で、2年ぶりとなるフェアプレー個人賞を受賞するなど、ベテランらしい味わい深い守備も随所に見られた。

<サイドバック>

★スタメン:西 大伍(鹿島)

★スタメン: 丸橋 祐介(C大阪)

 

■控え:松原 后(清水)

 

サイドバックは守備ポイントなどのディフェンス面や、クロスCBPやドリブルCBPなどの攻撃関連の項目やアシスト数を選考基準とした。

 

右サイドバックに選んだのは西だ。クロスCBPやドリブルCBPは突出した数字ではないが、攻撃CBPでは10位にランクイン。時折見せるアイデア性のあるプレーでゴールに絡むほか、守備も堅実で穴がなかった。

 

左サイドバックは丸橋。クロスCBPが4位。加えてクロスに対するブロックなどの守備項目でもリーグ上位につけている。10アシストを記録するなど、キックの質は日々向上しており、年齢的には中堅ながらもまだまだ成長過程にあることを示した。

 

控えにはクロスCBP2位、ドリブルCBPはディフェンダーとしては最上位の14位と、残留を争った清水の厳しいチーム事情のなか、ひとり気炎を吐いた攻撃面での貢献が目立った松原を選出した。

<ボランチ>

★スタメン:遠藤 航(浦和)

★スタメン:エドゥアルド ネット(川崎F)

 

■控え:山口 蛍(C大阪)

 

ボランチはパスCBPなどのパス関連項目と、攻撃CBP、さらに守備関連の項目を基準とした。

 

遠藤はパスCBPで4位、攻撃CBPで5位にランクイン。最終ラインでの出場が多く、守備ポイントも3位と高水準を誇る。指揮官交代があった浦和だが、どちらの監督にも重宝されるチームの屋台骨を担う選手だ。

 

遠藤の相方にはパスCBP2位と攻撃CBP2位のエドゥアルドネットをチョイスした。チームの心臓部を担い、パス数は1位。Jリーグでは希少な大型ボランチとして存在感を発揮した。

 

控えに選んだのは、パスCBP8位を記録した山口。堅実なつなぎ役としてバランスを取った。中盤で目を光らせ、インターセプト数はリーグトップ。相手の起点となるパスを幾度も阻んだ。

<トップ下>

★スタメン:中村 憲剛(川崎F)

 

トップ下には、ゴールとアシストを主に、攻撃に関する決定的な仕事ができることを基準とした。

 

中村は攻撃CBPとパスCBPで2位以下に大きく差をつける傑出した数字を記録。攻撃の全権をつかさどる司令塔は、その他にもスルーパス数やシュートにつながった前のパスであるラストパス数でも断トツの1位であった。川崎Fの優勝はこの男の活躍なくしてあり得なかったといっていいだろう。

 

控えには8ゴール3アシストと結果を残し、パスCBPやドリブルCBPなど攻撃的なミッドフィルダーに求められる要素で高水準の値をマークした倉田を選出。今シーズンは複数のポジションでプレーしたが、どのポジションでも高い能力を発揮できることも強みだ。

<フォワード>

★スタメン:小林 悠(川崎F)

★スタメン:興梠 慎三(浦和)

★スタメン:伊東 純也(柏)

 

■控え:杉本 健勇(C大阪)

■控え:クリスティアーノ(柏)

■控え:柏 好文(広島)

FWはゴール数やシュートに関する項目を基準に選出しつつも、ドリブルCBPが高い個の力で流れを変えられる選手も選出基準とした。

 

1人目は得点王に輝いた小林だ。シュートCBPは1位でチャンスを決め切る勝負強さを見せたほか、アシスト数も多く、周りを生かす視野の広さも兼備。ケガに苦しんだこれまでのキャリアを覆す全試合出場を達成するなど、最高のシーズンを過ごした。

 

3トップの中央には小林、杉本に次ぐ大台の20得点を記録した興梠。シーズンで二度のハットトリックを達成した生粋のストライカーは、リーグ2位のシュート成功率を記録。本来の仕事以外でも安定感のあるポストプレーでチームに貢献した。

 

最後の1人は抜群のスピードを誇り、対面するDFを一気に抜き去るウインガーとしての本領を発揮した柏の伊東を選出。クロスCBP3位と、ドリブルCBPで2位を記録し、6ゴール4アシストとアタッカーとして結果も残した。

控えに選んだ杉本はこれまでは好不調の波があり、どこか継続性に欠ける印象があったが、今季は覚醒の時を迎えた。複数人で対応しようとも、独力でゴールをこじ開ける場面もあり、チームをACL出場に導く原動力となった。

 

クリスティアーノは、中長距離からでもお構いなしにシュートを打っていく積極性が目立ち、シュート数はトップ。自慢の右足はセットプレーの場面で特に輝き、アシストは10を記録した。

 

柏はクロスCBPで1位、ドリブルCBPは4位、攻撃CBPは8位と攻撃系の項目で軒並み上位にラインイン。低迷するチームにあって、孤軍奮闘の活躍をした点を評価しての選出となる。

 

以上が各選手の選考理由となります。

なお、チャンスビルディングポイントなどの今シーズンサマリーデータはこちらのページに。ぜひご覧ください!


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