HOME » 北海道コンサドーレ札幌・首位を走る原動力は
明治安田生命J2リーグは、各チーム残り12試合となった。その中で、北海道コンサドーレ札幌は13節で1位に立ってからはその座を明け渡すことなく、2位に9ポイント差を付けて首位を快走している。48得点はリーグで2番目に多く、20失点はリーグで最少の数字。特に、クリーンシートを記録した試合数はリーグでトップとなる16回と抜群の安定感を誇る。今回は悲願の昇格を目指す北の雄にスポットを当ててみたい。
図表1 タックルのエリア比率とボール奪取ライン
彼らは後方でブロックを作ることが多い。例えば、図表1にあるように、タックルをしたエリアを見てみると、ディフェンシブサードでの比率はリーグでも最も高く、ボールを奪取した高さでは4番目の低さ。また、図表中にはないが自陣PA内での空中戦の勝率は57.2%と、押し込まれても増川を中心としたDF陣が最後に攻撃を跳ね返せているのが特徴だ。さらに、GKのセーブ率ではクソンユンが85.7%。続く京都の菅野が75.9%であることを考えれば、その高さは特筆すべきといえるだろう。自陣で組織をつくり突破されてもPA内で跳ね返す、仮にシュートを打たれてもGKがストップできていることが、磐石な組織を作り出す要因なのだ。
図表2 ボール支配率とパス成功率
一方、オフェンス面に目を向けると、得点ランクで2位につける都倉を中心にジュリーニョ、内村らが攻撃を仕掛けている。シュートの5プレー前までに関わった選手の上位に名を連ねるのは、まさに彼らであり、3人を軸にカウンターなどで得点を奪う場面は多い。加えて、図表2に示したように、ポゼッションは50%に満たないものの、パスの成功率では高い数値を残している。ボールを奪った後に前線3人を生かすだけでなく、的確にボールをキープできることも彼らの強みといえるだろう。
また、攻撃が手詰まりになった時にチームを救っているのはセンターバックの福森。その左足から繰り出される正確なキックで貢献。図表3にはセットプレーを直接決めた回数と、CKかFKでアシストをした回数を載せた。その合計はリーグで最多と、貴重な得点源となっているのだ。
図表3 セットプレーゴールとアシスト
攻守において磐石なプレーを披露し、1-0での白星は10回と20勝の中の半分を数えるなど、勝負強さが際立つ札幌(1-0で勝利を収めた10試合で最も多く決勝点を奪った選手は、3点を挙げた内村)。12年以来となるJ1への舞台を目指し、このまま突き進めるか。
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2024-12-03 15:43
2024-12-03 15:40
2024-11-04 15:10