TEAM SELECT

コラムColumnsJ2→J1昇格を目指す熾烈な戦い~カギを握る堅守の長崎~。

HOME » J2→J1昇格を目指す熾烈な戦い~カギを握る堅守の長崎~
J2→J1昇格を目指す熾烈な戦い~カギを握る堅守の長崎~
2015-10-22 17:00 RSS

J2は残り5試合となり、J1への切符を懸けた争いも佳境に入っている。その中でも注目したいのは、10月18日に行われた37節終了時点で5位の長崎。J2最少失点、1失点以内試合数は33試合などのデータが表すように堅い守備を武器としている。

長崎の基本フォーメーションは3-4-2-1。各ポジションのスタメン回数を見ても分かるように、メンバーは固定されていない。裏を返せば、誰が起用されても守備の組織は崩れず、チームとして安定したパフォーマンスを披露できているといえる。

長崎のディフェンスの特徴は前線からの連動したプレス。FWのタックルラインの高さが示すように、トップの選手が先陣を切り、シャドーやボランチなどの選手らも次々とボールホルダーにプレッシャーを掛けていく。コースを限定することによるパスカットに加え、相手のミスを誘発することでもボールを奪取する。被パス成功率や被前方パス成功率の低さ、インターセプト数の多さなどがその表れだ。また、長崎はそれだけではなくゴール前の守備も堅い。被シュート数はリーグ3位の少なさであり、ペナルティエリア内からのシュートに対するGKのセーブ率も72.6%とリーグ2位の高さを誇る。こういった粘り強さも堅守たるゆえんだ。

ここまで長崎の守備の長所について紹介したが、では弱点はどこにあるのか。それはセットプレーである。失点パターンを見ると、セットプレーからの失点が52%を占めており、これはリーグで比較してもワーストの割合だ。

長崎は11月に試練の3連戦を迎える。1日に首位大宮、8日に2位磐田、14日に4位C大阪と、いずれも上位のチームだ。特に、磐田とC大阪は長崎の弱点であるセットプレーからの得点が多く、十分に警戒しなければならないだろう。

J1昇格プレーオフ進出を目指す長崎はもちろん、その対戦相手である他のチームもJ1自動昇格のために1試合も落とせない戦いが続く。最後までこの熱い昇格レースにくぎ付けになることは間違いない。

Text by  Football LAB 日比野

2015-10-22 17:00 RSS
J STATS

Columns

Graphics