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2015年J1 1stステージベストイレブン
2015-07-09 17:00 RSS

Jリーグチャンピオンシップが新設され、装いも新たに幕を開けた明治安田J1。その1stステージは、浦和が史上初となる無敗優勝で歓喜の瞬間を迎えた。

2ndステージの開幕が目前に迫る中、フットボールラボでは、チャンスビルディングポイント(以下CBP)を中心としたデータから独自のベストイレブンを選出。前半戦で輝きを放った選手は誰か。後半戦の行方を占う意味でも注目だ。

なお、対象となる選手は出場時間が所属チームの試合時間の3分の2以上。CBPは累積の値となる。

<GK>
楢崎 正剛(名古屋)

GKにはセーブCBPでトップの楢崎を選出。

1stステージを9位で終えた名古屋だが、失点数はFC東京と並んで5位の少なさ。故障者の多い中、毎試合の好守でチームを支えていたのが楢崎だった。セーブ率は東口(G大阪)を下回るものの、ペナルティエリア内からのシュートに対するセーブ率に限ると、リーグトップの高さ。それも、最もシュートを打たれているにも関わらずだ。また、攻撃CBPが西川(浦和)に次ぐ高さとなっていることも評価できる。

<DF>
丹羽 大輝(G大阪)
那須 大亮(浦和)
渡部 博文(仙台)

DFは守備CBPの高さとチームの失点数の少なさを基準に3人を選出。

丹羽は守備CBPが全体で2位の高さ。グループディフェンスのうまさだけでなく、個人としても、クリア、ブロック、インターセプトの合計が全体の2位だった。また、警告もイエローカード1枚のみ。最少失点のG大阪において抜群の安定感を見せた。

守備CBPで3位だったのは、浦和の那須だ。丹羽と同様に、ラインコントロールやカバーリングなど、最後列から全体を支える働きを見せた。また、ディフェンシブサードでのボールゲイン(相手の攻撃から自分たちの攻撃に切り替わったプレー。タックル、パスミスを拾うなど)は122回。123回で1位の遠藤航(湘南)に迫る数字だった。

最後に、仙台から渡部を選んだ。空中戦の勝利率は守備CBPトップ20の選手の中で2位。敵陣での空中戦の勝率は75.0%で、空中戦10回以上の選手の中では全体の1位だった。対人戦の強さはセットプレーの場面でも生き、3得点を記録。警告の多さはマイナスだが、球際での戦う姿勢が光っていた。

<DH>
遠藤 保仁(G大阪)
青山 敏弘(広島)

まず、攻撃と守備のCBPの合計が最も高かった遠藤保仁を選出。遠藤の守備CBPが阿部(浦和)に次ぐ数字であることは、意外だったのではないか。それほど、G大阪において守備の意識が徹底されていたということだろう。それでいて、攻撃の貢献度も変わらずに高い。今季も遠藤は遠藤だった。

そして、リーグで2番目に失点数が少ない広島から攻守において貢献度の高かった青山を選んだ。タックルとインターセプトの合計は下図の対象選手の中でトップ。また、表にはないが、160本以上ロングパスは送った選手に限定すれば、その成功率は68.6%で全体のトップだった。2位の森脇(浦和)が56.9%、3位の西川(浦和)が46.1%、そして2人のポジションがDFとGKなのに対して青山のポジションがMFであることを考えれば、いかに彼が特別であったかがわかる。

<WB>
関根 貴大(浦和)
永井 謙佑(名古屋)

サイドプレーヤーではゴールとアシストの両方で結果を残し、読んで字のごとく大車輪の活躍を見せた関根と永井を選出した。

20歳の関根は、1stステージにおいて大きな成長を遂げた選手だ。定位置をつかむと、自身のシーズン最多得点数を早々に更新。また、首位攻防戦となった第12節のFC東京戦では1ゴール1アシスト、続く第13節の鹿島戦では終了間際に決勝点と、優勝への貢献度も非常に高かった。

成長を遂げたという意味では、永井もそうかもしれない。名古屋のスピードスターは、ウイングバックという新境地を自らの足で開拓。抜群の走力と運動量で90分間にわたって上下動を繰り返し、スプリントの数は511回。これはリーグ全体の中でも、小川(神戸)に次ぐ2位の数字だった。

<FW>
宇佐美 貴史(G大阪)
武藤 嘉紀(FC東京)
武藤 雄樹(浦和)

FWには、1stステージの顔となった3人を選出。

宇佐美はペナルティエリア外からの得点が最も多いように、シュートレンジが広い。また、得点の形を選ばないことも、13得点を挙げた理由といえる。宇佐美はラストパスの数もFW登録されている選手の中で最多となっており、オフェンスにかけては文句の付けどころがないほど全てが高水準だった。

シュート数はその宇佐美の半分ながら、決定力の高さを見せて10得点を挙げたのが武藤嘉紀だ。開幕戦の2得点に始まり、第3節の神戸戦ではドリブルからスーパーゴール。海外挑戦前のラストシーズンを、強烈な印象とともに風のように駆け抜けた。

最後に、浦和のトップスコアラーである武藤雄樹を選んだ。周囲との同調性が高く、加入初年度にしてペトロヴィッチ監督のサッカーにここまでなじんだ選手はいないのではないか。彼の活躍は浦和の1stステージ優勝を象徴するトピックスだったといえるだろう。

Football LAB 渡邊

2015-07-09 17:00 RSS
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