HOME » プレーオフ昇格組がJ1に生き残るには?
2012年にJ2からJ1への昇格にプレーオフ制度が導入された。リーグ戦3位から6位までのJ1ライセンス所持クラブに参加権が与えられるこのトーナメントを利用し、これまでに3チームが昇格。その3チームはすべてリーグ戦を4位以下で終えたチームであり、2012年に昇格した大分、2013年に昇格した徳島は、いずれも翌年のJ1を最下位で終え、1年での降格となってしまった。では、昨季リーグ6位からプレーオフを制した山形は今季どうなるのか?という点も、今年の見どころの一つだ。
大分、徳島のケースだと、まずオフに主力選手の放出があった。大分は森島と並んでゴール数トップだった三平が京都へ、アシスト数トップだった石神が東京Vへ移籍し、徳島は1番のパスの出し手であった柴崎が移籍した。この2チームに比べると、今季の山形はJ2時の主力選手を残留させることに成功している。
下表のデータを見てみると、相手側の攻撃時間が増加し、それに伴いボール奪取の位置が下がり、自陣で相手にセットプレーの機会を与えるという流れが3チームに共通して発生している。
昇格組の3番手であり、J2時から主力選手を抜かれている状況を踏まえると、やはりJ1の他のチームとは実力差が生じてしまう。流れからの失点が増えてしまうのは致し方ないケースもあるだろう。ただし、セットプレーに関しては相手を研究することで対処することが可能だ。今季の山形は第6節終了時点でセットプレー5プレー以内からの失点が0となっており、これまでの2チームとは異なる傾向が表れている。過去2年は最下位と17位の勝ち点差が大きく、早々に降格が決まってしまったが、今季の山形は降格圏内には入っているものの、すでに初勝利を挙げており、他の下位チームと比べても大きな実力差は感じない。セットプレーからの失点を抑え、プレーオフ昇格組では初の残留となるか注目だ。
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2024-11-04 15:10
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