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【J1第21節プレビュー】最高の守備決戦。「盾」を破るのはどちらだ
前節の完封勝利でリーグ戦5試合連続無失点を達成したF東京。今節は最少失点で首位に立つ浦和を抑え、優勝争いの足掛かりをつかみに掛かる。また、2位の川崎Fは「神奈川ダービー」を迎えるなど、今節も各地で熱い戦いが繰り広げられそうだ。
■F東京(5位)vs浦和(1位)
失点数の少なさで2位のF東京と1位の浦和。完封試合数でもF東京が3位で浦和が1位となっており、堅守をベースに着実に勝点を重ねてきた2チームといえる。激しくプレッシングを掛ける守備メソッドは同様であり、DFとMFのタックルラインにも大きな差は見られない。だが、FWのタックルラインを比べると、12.6mもの違いが表れた。前線から奪いに行く浦和に対し、F東京はアタッカー陣が下がって中盤で一気にボールを奪取するスタイルであることが読み取れる。F東京にとっては後方でのビルドアップが、浦和にとっては中盤でのボール回しが堅守攻略のカギとなりそうだ。
対戦データ
■横浜FM(11位)vs川崎F(2位)
リーグ1位のパス数を誇る川崎Fにとって、横浜FMは天敵ともいえる相手だ。ここまで横浜FMと対戦したチームのパス成功率を集計すると、リーグで2番目に低い数値となっている。要因の1つは、前からの積極的な守備。タックル成功率はそれほど高くないが、相手に与えるプレッシャーがパスミスを誘発しているという見方もできる。また、横浜FMはリーグ2位のタックルラインの高さを記録しながらも、対戦相手に出されたスルーパス数は少ない。表に示した得点パターンの通り、スルーパスは川崎Fの最も得意とする形でもある。特長を押し出そうとする側と、打ち消そうとする側。そのせめぎ合いに注目したい。
■大宮(17位)vs鳥栖(3位)
両チームとも平均支配率で50%を下回り、30mライン進入回数でもリーグ下位の数字。その一方で、シュート決定率ではそろって上位にランクインしており、攻撃の量よりも質で勝負するタイプといえる。フィニッシュに至る主な形はクロス。敵陣での空中戦勝率も互いに高く、スタイルの似た者同士の対戦となる。現在の順位は対照的だが、ともにリーグ戦2連敗中と、チームを取り巻く状況は良くない。手堅い展開も予想される中、どちらがより自分たちの長所を発揮することができるか。
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2024-11-04 15:10
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