HOME » データでひも解くW杯 –日本vsコロンビア ゲームの流れを変えた選手交代-
「1-4」
勝利が最低条件であったコロンビア戦で完敗を喫したザックジャパン。決勝トーナメントには進出できず、W杯から姿を消すことが決まった。その屈辱的な敗北となった一戦をデータで振り返ってみたい。
日本のポゼッションは56.7%でパス数は449本、成功率は76.6%と、ギリシャ戦と同様にボールを保持していた日本。その中で、アタッキングサード(以下A3rd)から出したパスの総パス数に対する割合を見ると今大会で最も高い32.7%を占めるなど、より相手のゴールに近い位置でボールを動かせていたことが分かる。
[図1]W杯でのペナルティエリア内のシュート
その結果、シュート数はコロンビアが13本であったのに対して25本、さらにペナルティエリア内だけに限定すると12本で、3試合の中では最も多くシュートを打っていたことが分かる。さらに、この試合での被ファウル数は18回で、A3rdでのそれは前半だけで3回。本田がFKを直接狙ってゴールを脅かす場面が何度もあるなど、敵陣の深くにおいてボールを回してチャンスを作っていたといえるだろう。
[図2]時間帯別のボール支配率とシュート数
しかし、後半からコロンビアがロドリゲスを投入すると流れは一変。図2に示したように後半開始から15分までのポゼッションがこの試合で唯一相手に上回られていた時間帯であることからも、選手交代にすぐには対応できなかったことが読み取れるはずだ。その彼は後半ではパスを受けた回数がチームで最多の24回と、チームとしてボールを預けようとしていたことが推測できる。
[図3]ボールを奪ってからシュートまでの平均時間
また、ボールを奪ってからシュートまでの時間を比較すると、コロンビアの方が10秒近く短い。日本はリードをされたことで、ボールを持ってはいたものの前掛かりになってカウンターを受ける場面が頻発。カウンターからとどめを刺されるなど、相手の思惑通りにゲームを進められてしまったことは否めないだろう。
4年間の集大成であった今大会だが、結果は非常に悔しいものとなった。この経験を糧に今後どのような成長を見せるのか、日本サッカー界の真価が問われることになるはずだ。
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