HOME » コンフェデ杯まとめ②:攻撃の精度
前回のコラム「コンフェデ杯まとめ①:シュートへの攻撃パターン」に続く第2弾は、「攻撃の精度」と題し、散布図を用いて様々な攻撃データの比較をまとめた。
まずは当サイトでもJリーグ版を掲載しているチャンス構築率とシュート成功率の分布。チャンス構築率はシュート数÷攻撃回数、シュート成功率はゴール数(OG除く)÷シュート数で算出されている。今大会で最もチャンス構築率が高かったのはスペインだ。5回の攻撃のうち1回はシュートへ至っている割合となる。シュートの成功率が高かったのは南米の2カ国。ともに能力の高いフィニッシャーを揃えており、彼らがしっかりと結果を残した。
※参考
J1のチャンス構築率とシュート成功率
J2のチャンス構築率とシュート成功率
続いて平均のシュート数と枠内へシュートを放った割合。こちらもスペインと南米2カ国の数値の高さが目立つ。シュートチャンスこそ少ないタヒチだったが、枠外シュートの割合は少なく、オセアニアチャンピョンとしての意地を見せた。最も低い枠内率となったナイジェリアは、アフリカネイションズ杯で活躍したエメニケらの不在の影響もあり、フィニッシュの精度が低下した。
※セットプレーは除く
アタッキングサードにおけるワンタッチのパス平均本数と成功率の分布。スペインとタヒチがそれぞれ抜けており、他は近いところに位置している。日本はその中でもスペイン寄り。日本の中で同パスが多かったのは本田(本数:16本-成功率:50%)、香川(14本-85.7%)、遠藤(12本-75%)と並び、日本を代表する選手が名を連ねている。特に香川の成功率は驚異的な数値だ。
他チームに目を向けると、メキシコの同パスの成功率が少々低く、彼ららしくない結果となっている。W杯最終予選でも引き分けが多く状況が厳しくなっているだけに、早急に改善をする必要があるだろう。
最後にドリブルの分布を紹介。こちらもスペインが圧倒し、イタリア、日本と続いた。逆にウルグアイはドリブルへのトライが少なく、成功率も低め。上記のパスも含めて見ると、日本の攻撃における細かい技術は平均以上の数値を残していることが分かる。その流れから、ゴールを確実に奪うためのシュートチャンスをどう創出するかが課題といえる。
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