Jリーグ開幕から一カ月が過ぎ、J1は4試合、J2は6試合消化した。J1は浦和が前評判通りの成績を収め、横浜FM・大宮が好調。磐田・川崎F・清水・新潟、J1昇格3チームがいまだに勝利を挙げていない。J2は神戸が首位、G大阪は勝ちきれない試合が多く3位につけている。
そんな中、注目されるのは今季新加入の活躍。チームの課題を補うべく補強した選手が期待通りの活躍ができているのか。今回のコラムでは、J1・J2のゴール・アシストランキングからその動向をチェックしていきたい。
なお、今季新加入&移籍した選手はJ1が84人、J2が157人。
【J1得点ランキング】
得点ランキング1位はダヴィ選手(鹿島)が現在3得点でトップ。去年甲府にいたときからシュートを量産し、現在シュートランキング2位、シュート成功率14.3%と期待通りの結果を残している。ただ、鹿島の総得点が5点なので、ダヴィ以外の選手の得点が増えていかないと、マークが厳しくなっていくだろう。
続いて2得点マークしている選手が5人。まずは今年大宮に加入した富山。わずか19分の出場で2得点。シュートCBPは新加入選手でナンバーワン。シュート数わずか3本で結果を残しており、好調大宮のスーパーサブとして活躍している。特に鹿島戦の2点目は圧巻だった。
次に今年Cリーグから加入したクレオ(柏)。身長185cmの大型FWで開幕戦2得点、ACLでも結果を残しており、柏の得点源になりそうだ。現在怪我をしているが、復帰後の活躍が期待される。
川崎Fの大久保は昨年4得点だったが、FWや右ハーフなどで起用されすでに2得点をマークし、今年ブレイクの予感。
現在首位を走っている横浜FMの藤田は、マルキーニョス不在時に初先発。いきなり2得点を上げ、レギュラー争いに名乗りを上げた。シュートCBPも3位で、貴重な切り札として今後注目のプレイヤーだ。
最後に甲府のウーゴはダヴィの後釜として加入し、現在2得点をマーク。元パラグアイ代表のオルティゴサが加入し、レギュラー争いがし烈になってくるが、甲府は外国人2人の活躍が今後の上昇の鍵を握るだろう。
【J1アシスト・CBPランキング】
続いてアシストランキングを見ると、京都から磐田に加入したチョンウヨン選手が現在2アシストでトップ。磐田のアンカー役でボール奪取に貢献するだけでなく、パスCBPがチームナンバーワンで、攻撃の起点にもなっているプレイヤーだ。
続いて1アシストをマークしている選手は現在11人。鹿島に出戻りになった野沢選手は右サイドでの起用が多く、攻撃CBPチームNo1(リーグ5位)、クロスCBPは全選手でナンバーワンだ。ダヴィとのコンビネーション次第だが、チーム上昇のためのキープレイヤーとなっていくだろう。
大宮からF東京に電撃移籍した東は、中盤の真ん中でプレイすることが多く、攻撃CBPチームナンバーワン。ただアシストをあげた試合は李が中盤に入っており、右サイドでのプレイだった。今後はどのポジションでチャンスメークに貢献するのかウォッチしていきたい。
川崎Fの大久保は新加入&移籍選手中、攻撃CBPがナンバーワン。パス・ドリブルも2位につけており、川崎Fの中心選手として必要不可欠な選手になっていることが分かる。
ポルトゲーザから新潟に加入したレオシルバ選手は、ボランチで攻撃の起点となっており、攻撃CBPが新加入選手でナンバーワン(全選手中2位)となっている。決定力不足でアシストはマークしていないが、今後注目の選手だ。
最後に横浜Mから大分に移籍した松本怜選手。大分のウイングポジションを任され、俊足を生かし独特のリズムでドリブルを仕掛ける選手。ドリブルCBPランキングトップ(全選手中2位)で、攻撃CBPもチーム内トップだ。まだ勝ちのない大分が上昇するためのキープレイヤーとなっていくだろう。
以上、新加入選手&移籍選手のゴール・アシストランキングを見てきたが、鹿島の野沢、川崎Fの大久保、F東京の東、新潟のレオシルバはいずれも攻撃CBPがチームナンバーワンで攻撃の中心選手となっている。いずれも去年上位争いのきっかけをつかむことができなかったチームなので、彼らが活躍していけば今年のJ1を盛り上げる存在になっていくのではないか。今後の彼らの活躍に注目していきたい。