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2012 FootballLAB ベストイレブン【J2】
J2リーグはヴァンフォーレ甲府がJ2リーグの連続無敗記録24試合という金字塔を打ち立ててぶっちぎりの優勝&昇格。また湘南ベルマーレは最終節に町田に勝利し、甲府と引き分けた京都を抜いて劇的な逆転昇格を決めました。そして史上初となったJ1昇格プレイオフは6位の大分トリニータが5位千葉を決勝1-0で破って4期ぶりの昇格となりました。
J1昇格プレーオフ、JFL降格制度が導入され、最終節まで熱い戦いが繰り広げられたJ2。J1に続きフットボールラボ選定のJ2優秀選手を紹介していきたいと思います。なお、J1同様対象選手は出場時間が所属チームの試合時間の3分の2以上としています。フォーメーションは優勝した甲府が主に用いていた「4-2-3-1」です。
<GK>
★スタメン:岡本 昌弘(千葉)
GK部門は岡本選手を選出。セーブ率が79.3%で2位でリーグ最少失点に貢献。パスCBPも1位で攻守にわたる貢献度の高さから「レギュラー」に選出。
「控え」の中林選手は今シーズン広島から岡山に移籍後レギュラーを獲得しフル出場。セーブ率J2ナンバーワンの82.0%でリーグ総失点2位に大きく貢献しし、J2昇格後の最高順位の8位に押し上げた堅守岡山の原動力となったことが「控え」への選出理由です。
※ノミネートされた上位15人の中での順位
<CB>
★スタメン:遠藤 航(湘南)
★スタメン:山口 智(千葉)
■控え:盛田 剛平(甲府)
続いてセンターバック部門は守備CBP/被攻撃回数(よりピンチになりやすい攻撃を防いだ指数とお考え下さい)を基準にセンターバック上位15人を選出し、チーム失点数、パスCBP、ゴール数を基準に選定。
まずは守備CBP率上位の遠藤選手(湘南)を選出。センターバック最多得点の7得点も評価しました。続いて「J2Most Exciting Player」にも選出された山口智選手(千葉)をノミネート。山口選手は堅守でチーム最少失点に貢献しただけでなく、パスCBP、ゴール数でも上位となっており、どの指標でも上位にランキングしました。
センターバックの「控え」選手としては盛田選手(甲府)を選出。盛田選手は25試合の出場にとどまったものの、途中からレギュラーを獲得。24戦無敗に大きく貢献しました。
※ノミネートされた上位15人の中での順位
<サイド系>
★スタメン:石川 竜也(山形)
★スタメン:古林 将太(湘南)
■控え:安藤 淳(京都)
続いてサイドバック部門は攻撃CBPを基準にサイドバックorウイングバック系の上位15人を選出し、パス・クロス・ドリブルCBP、守備CBP、ゴール数、アシスト数を基準に選定しました。
まず左サイドバックの「スタメン」に選出したのは石川選手(山形)。攻撃CBPがナンバーワンで、パスCBP・クロスCBPでも上位に入り、3得点5アシストと結果も出している点を評価しました。
続いて右サイドバックは古林選手(湘南)をスタメンに選出。クロスCBP、ドリブルCBPがトップで、3得点5アシスト。リーグ最多得点の攻撃の起点となりました。
控えはパスCBPでナンバーワンを獲得した安藤選手(京都)を選出しました。
※ノミネートされた上位15人の中での順位
<サイドアタッカーMF>
★スタメン:中村 充孝(京都)
★スタメン:柏 好文(甲府)
■控え:兵働 昭宏(千葉)
続いてサイドMF部門です。こちらでは攻撃CBPの上位15人を選出し、シュート・パス・クロス・ドリブルCBP、ゴール・アシスト数を加味して選出しました。
まず左サイドアタッカーのスタメンに選出したのは中村選手(京都)。中村選手は攻撃CBPが134ポイントと2位と約30ポイントを引き離しました。パスCBP、ドリブルCBPもナンバーワン、ゴール数14もMF登録ではナンバーワン。パスサッカーの京都の中心選手でチャンスもゴールも演出しました。
続いて右サイドのアタッカーはクロスCBPがナンバーワンの柏選手(甲府)。ドリブルCBPも3位で、甲府のチャンスメーカーとして機能しました。控えはJ2アシスト王の兵働選手(千葉)を選出しました。
※ノミネートされた上位15人の中での順位
<ボランチ部門>
★スタメン:チョン ウヨン(京都)
★スタメン:永木 亮太(湘南)
■控え:中山 博貴(京都)
ボランチ部門は先ほどまで選出したメンバーとのバランスを考え、MFのパスCBP上位15人の中から、守備CBPが高く、中盤でボールをしっかり奪えるタイプのボランチと、ボールを奪ってから決定的なパスを出すことが可能な選手を選出しました。
まず一人目は京都のチョンウヨン選手。守備CBPがパスCBP上位の中でナンバーワン。ハードディフェンスでボールを奪うプレイスタイルが数字に現れました。二人目は永木選手(湘南)。守備CBPが4位でアシスト11も評価しました。
控え選手は中山選手(京都)。守備CBPが2位でボールを奪って攻撃の起点になれる選手です。永木選手と悩みましたが、ゴール数が6ゴールというところを加味し、途中から点を取りにいく選手としてあえて控えにノミネートしました。
※ノミネートされた上位15人の中での順位
<FW部門>
★スタメン:ダヴィ(甲府)
★スタメン:阿部 拓馬(東京V)
■控え:端戸 仁(北九州)
■控え:三平 和司(大分)
最後はFW部門。シュートCBPを基準にし、上位15人の中から選定、個の力で結果を出せる出来る選手を選定するためドリブルCBPとゴール数、アシスト数も加味しました。
まずはワントップにシュートCBP5位、ドリブルCBP2位、そして驚異の32ゴールでJ2得点王となったダヴィ選手(甲府)。ドリブルCBPも高く、文句なしのノミネートです。
もうひとりはダヴィの相手役としてチャンスメークもできる攻撃CBP2位の阿部選手(東京V)。ゴールランキング2位の18得点をあげ、7アシストを記録しました。
控え選手一人目はシュートCBPトップの端戸選手(北九州)。遠目から強烈なミドルシュートを放ち、今季14ゴールとチーム得点王をマークしました。もうひとりは三平選手(大分)。FW登録ですが今季は右サイドでチャンスメークやドリブルから侵入してシュートを放ち、14得点をマークしました。
以上、ベストイレブン+ベストベンチの18人を選出しました。
大混戦だったJ2ですが、上位チームは各チーム違ったサッカースタイルを持っており、上位対決の試合は興味深い試合が多かったかと思います。データ起点に選んでみましたが、結局各チームのサッカースタイルの起点となる選手を中心にノミネートされたのではないかと思います。
来年は強豪のG大阪を筆頭に、神戸、札幌、そして新加入の長崎が加わります。今年以上に自動昇格争いは厳しいものになり、プレーオフ争い、残留争いもより白熱したものになるのではないかと思います。J1とはまた違った視点で、力の拮抗した戦いが繰り広げられる来年のJ2に注目です。
Text by 木下 陽介
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