HOME » 「奇跡!?」 ロンドン五輪 日本vsスペイン レビュー
昨晩、ロンドン五輪・男子サッカー、グループステージの初戦で、日本五輪代表がスペイン五輪代表に1対0で勝ちました!
一部の報道では「グラスゴーの奇跡」と言われています。果たして本当に「奇跡」なのかデータを使って検証!とまではいきませんが、この試合のCBPやプレースタッツを紹介します。
まずは日本のデータから見ていきます。
スペインはパスサッカーの代表格ということもあり、今回はパスのデータを中心にしてみました。
日本の攻撃CBPのトップは清武で全体でも3位となっています。表にはありませんがドリブルCBPが全体の1位(1.90ポイント)で、総合的にチャンス構築に貢献しました。
続いて、パス1本あたりのCBP(パスCBP/パス数)を見ると、大津祐樹が両チーム合わせてもトップでした。決勝点を決めたこともさることながら、チャンスにつながるパスを出していることからも、ある意味「勝負強い」選手といっていいかもしれません。
一方守備に目を向けると、オーバーエージ枠のキャプテン・吉田麻也がボールゲインCBPでチーム1位でした。さすがフル代表でもレギュラーを張っている選手です。監督の期待に応えました。
ちなみに前線の選手の中では、永井謙佑が最も高い数字を残しています。
次にスペインのデータを見てみます。
攻撃CBPのトップは他を引き離してマタでした。特にパスCBPが高いです。この試合は途中から10人での戦いになったので今後の試合ではどうなるかわかりませんが、これだけポイント差があると、スペインの攻撃の中心はマタだと言えそうです。
また、EUROでの活躍もあって注目されていたジョルディ・アルバが、サイドバックながら攻撃CBP2位、守備面でもボールゲインCBPで6位と結果を出しました。
最後にチームデータを比較してみます。
言わずもがなこの試合はスペインが圧倒的にボールを支配(スペインのパス数は日本の2.75倍!)しましたが、パス1本あたりのCBPは日本が上回っています。選手別に見ても前述の大津をはじめ、東慶悟、齋藤学、清武弘嗣が上位に来ていることから、「守備に重点を置きつつ、少ないマイボールの機会を効率的にチャンスにつなげる」という戦い方ができていたと言えるのではないでしょうか。。
次のモロッコ戦でどういう戦術を採用するかわかりませんが、データからもこのチームにはこのような戦い方が合っているような気がします。
このサイト的なMOMは、決めるべきシュートを外しちゃったものの、攻守両面でポイントを稼いだ永井になるでしょう。が、個人的にはデ・ヘアのポジショニングや飛び出しのタイミングの良さが印象的でした。
Text by 斉藤浩司
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