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J2残留…そして、その先の未来を目指して。北九州は生き残れるか?
2016.10.29

今季の明治安田生命J2リーグは残り5試合。J1昇格争いが佳境に入りつつある一方で、J2残留を懸けた戦いもし烈を極めている。最下位はJ3へ自動降格となり、21位はJ3の2位との入れ替え戦で最後の椅子を争う。わずかな勝点差で多くのチームがひしめき合う残留争いはどのような結末を迎えるのか。

まずは、その中でも下位4チームの残りの対戦相手とチーム状況を見ていく。

厳しい相手が続くのが讃岐。首位の札幌や、リーグ最多得点の清水など難敵との試合を残している。ケガ人の多さも影響して守備陣の人選に苦慮しており、昨季リーグ最少失点を誇った堅守が今季は見られない。ただ、昨季も37節終了時点で19位だったが、ラスト5試合で3勝2分けと底力を発揮。昨季の再現を果たし、残留を達成できるか。

20位の金沢は中位につけるチームとの対戦が続き、最終節の相手は札幌。ここ最近は着実に勝点を積み上げてはいるが、課題となっているのが得点力だ。34得点はリーグ最少で、無得点に終わった試合は11を数える。得点力不足に苦しむチームは、今夏にダビを補強。だが、救世主と目されながらここまで1ゴールと結果を残せず。以前として厳しい状況が続いている。

岐阜は中位・下位チームとの対戦を残す。大一番となるのが次節の北九州との直接対決。この一戦を制すれば、残留を大きく手繰り寄せることができるだろう。しかし、不安要素もある。攻撃の核であるレオミネイロは現在累積警告が7枚。あと1枚警告を受ければ、2試合の出場停止となってしまい、チームは攻め手を失うことになる。

北九州は岐阜と同じく、上位チームとの対戦を消化済み。前節の清水戦に敗れはしたものの、守備が安定してきたことに伴い、状態は上向いている。岐阜をたたくことができれば、残留争いに光明を見いだせるだけに絶対に落とすことはできない。このカードは、ホームチームが圧倒的な戦績を誇り、北九州は本城では5連勝中だ。

今回は、37節終了時点で最下位の北九州にスポットを当てて、その行方を占う。

昨季に7位という成績を残し、今季はさらなる飛躍が期待された北九州。しかし、37節終了時点で最下位と苦難のシーズンを送っている。不振の原因として挙げられるのは、不安定な守備。GKや最終ラインのメンバーを固定できず、大量失点を喫することが多かった。シーズン途中に大宮からセンターバックの福田俊介を獲得するなどテコ入れを図ると、27節からは複数失点を喫したのは2試合のみと安定の兆しを見せている。


27節以降の失点数は10と、昇格争いを繰り広げているチームと遜色ない数字だ。ディフェンスラインを低く設定し、危険なエリアに送られたボールを堅実にはね返す。被前方パス数の高さ、アタッキングサードとミドルサードでのタックル数の少なさから、前線から無理に追わず、相手にボールを持たせて割り切った守備を行っていることがうかがえる。その中で、福田の果たしている役割は大きい。個人として優れたスタッツを残しており、いまや欠かすことのできない存在となっている。また、27節以降のGKのセーブ率は80.8%とリーグ3位の数字を記録。被シュート数は多いものの、ディフェンスラインの安定がGKにも好影響をもたらしている。

ただ、守備が安定してきたものの、27節以降の戦績は2勝5分け4敗と引き分けの多さが目立つ。このうちの6試合で無得点に終わっている攻撃が改善されなければ、残留を勝ち取るのは厳しい。

チーム内でトップのシュート数だったのはボランチの風間。原やロドリゴなどFWの選手を抑えてのこの結果は、少し意外ではないだろうか。風間のシュートはペナルティエリア外からのミドルシュートが多い。FWの選手がペナルティエリア内に入ったことで、バイタルエリアにスペースができると、サイドの高い位置からパスを受けてフィニッシュに持ち込む。

図表7のような軌跡が代表的なパターンだ。だが、結果を残せているとはいい難い。チャンスを作り出すことはできているので、ここからもう一工夫を凝らすのか、それとも風間自身が最後の精度に磨きを掛けていくのか。北九州の司令塔のプレーに今一度注目したい。

北九州は今季で慣れ親しんだ本城から居を移し、来季は新スタジアムで開幕を迎える予定だ。ゆえに、J2に生き残るのは至上命令となる。しかし、譲れない思いがあるのは他のチームも一緒だ。最後まで死闘が繰り広げられるであろう残留争いから目が離せない。



Text by Football LAB 藏重



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ギラヴァンツ北九州 シーズンサマリー
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