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2015年J2 前半戦ベストイレブン
2015-07-10 12:00 RSS

毎年し烈を極める明治安田J2の戦いも、シーズンの半分を消化。

今回フットボールラボでは、チャンスビルディングポイント(CBP)を基準としたデータから、前半戦のベストイレブンを独自に選出。
フォーメーションは、第22節終了時点で首位の大宮をはじめ、上位を占めるチームが4バックを採用していることから「4-4-2」とした。

なお、対象となる選手は出場時間が所属チームの試合時間の3分の2以上に達していること。CBPは累積値となる。

※コラム内で使用されているデータは、第21節終了時点のものとなります。

<GK>
加藤 順大(大宮)

GKには、大宮の守護神を選出。

セーブ率は見事に1位で、セーブCBPも6位。14試合でクリーンシートを達成したチームを最後尾から支えた。埼玉のライバルクラブから今季加入したばかりだが、早くもサポーターの心をがっちりとつかんでいる。

<CB>
井林 章(東京V)
福森 晃斗(札幌)

センターバックは、主に守備CBPの高さを基準に選出した。

井林は守備CBPが断トツの1位。センターバックとしては決して上背がある選手ではないが、跳躍力を生かしたヘディングを武器に相手の攻撃を次々とはね返していく姿が目立った。不本意な結果に終わった昨季からの巻き返しを誓い、主将としてチームをけん引している。

井林とコンビを組むのは守備CBPで7位に付ける福森だ。守備面で高い貢献を見せるのはもちろんだが、DFながらリーグ全体でパスCBPが6位、攻撃CBPは8位。左足の精度の高さが光り、第17節の千葉戦では、FKから鮮やかにネットを揺らした。

<SB>
櫻内 渚(磐田)
中村 太亮(千葉)

右サイドバックには櫻内、左サイドバックには中村をそれぞれ選出した。

櫻内はクロスCBPが15位、クロス数は9位。クロスに関する項目では他の選手の後じんを拝する形となったが、セットプレーから3試合連続で得点を挙げるなど、相手ゴール前で存在感を発揮した。第22節終了時点においてチームで唯一フル出場を果たしており、ゲーム終盤でも衰えを見せない運動量は称賛に値する。

中村は、代名詞となっている正確無比な左足で多くのチャンスを創出。クロスCBPは2位、攻撃CBPは9位にランクインと、データから攻撃への貢献度の高さがうかがえる。6アシストは堂々のリーグ2位となる数字。ここから昨季の10アシストを上回る結果を残し、チームを悲願の昇格に導けるか。

<CH>
風間 宏希(北九州)
カルリーニョス(大宮)

センターハーフは、パスCBPと攻撃CBPを基準とした。

風間はパスCBP、パス数、攻撃CBPが1位と圧巻の数値をマーク。パス数は2位以下を大きく引き離しており、パス成功率の高さも光る。ここまで1ゴール2アシストという結果にとどまっているが、後半戦はより得点に絡む活躍を披露できるか。

カルリーニョスはパスCBPが3位、攻撃CBPは7位。パス数も3位で、成功率においては風間を上回る数値を残しており、首位を走るチームで欠かせない存在となっている。利き足の左足から放たれるシュートは破壊力抜群で、第12節の北九州戦では見事なミドルシュートを決めてみせた。

<OH>
清原 翔平(金沢)
泉澤 仁(大宮)

オフェンシブハーフのポジションには、清原と泉澤を選出した。

前半戦の最大のサプライズとなった金沢の躍進。その原動力となった中心選手の1人が清原だ。得点ランキングで2位タイとなる10ゴールを挙げるなど、オフェンスをけん引。小気味よい仕掛けで相手のファウルを誘発し、チームの得点源となっているセットプレーのチャンスを多く獲得した。自身にとっても初となる明治安田J2の舞台で輝きを放っている。

泉澤は5ゴール4アシストを記録。さらに、シュートCBPは6位、ドリブルCBPは5位、攻撃CBPでは6位にランクインし、大車輪の活躍ぶりだった。左サイドはチームのストロングポイントとなっており、特に家長とのコンビネーションは抜群。2人だけで相手の守備網を崩すシーンもしばしば見られた。

※下図には清原選手が不在ですが、FW部門の図(ゴール数順)に掲載しております。

<FW>
難波 宏明(岐阜)
家長 昭博(大宮)

2トップには、難波と家長を選出。

難波は下位に低迷するチームの中で孤軍奮闘。岐阜の総得点の半数以上となる12得点をたたき出し、シュートCBPは1位に輝いた。すでに昨季の自身のゴール数に並んでおり、ベテランストライカーはどこまで記録を伸ばせるか。持ち前の勝負強さを後半戦でも発揮したい。

家長はケガによる離脱期間もあった中で攻撃CBPが2位、パスCBPが3位にランクインした。特にFWのポジションで出場するようになってからのパフォーマンスは圧巻。キープ力の高さを生かしてタメを作り、そこから高精度のパスを送ってチャンスの山を築き上げた。「大宮の王様」のプレーからは今後も目が離せない。

※下図には家長選手が不在ですが、OH部門の図に掲載しております。

昇格チームの快進撃、3点のビハインドをひっくり返した逆転劇、そして「キングカズ」の活躍など、話題に事欠かなかった前半戦。残りのシーズンでは、どんなドラマが生まれるのか。その行方に注目だ。

Football LAB 藏重

2015-07-10 12:00 RSS
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