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コラムColumns-Pick Up Player- 宇佐美 貴史 ~進化と変化~。

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-Pick Up Player- 宇佐美 貴史 ~進化と変化~
2015-04-16 18:00 RSS

開幕して5節が終了した。勝点11でFC東京と浦和が並び、昨季の三冠王者がそれに続いている。そのG大阪の中でもとりわけ注目を集めているのが、6点を奪い得点ランキングトップに立つ宇佐美であることは間違いないだろう。今回は彼の進化と変化を取り上げたい。


5節の清水戦で見せた豪快な一撃だけでなく4節の名古屋戦では横からのボールをワンタッチで沈めるなど、宇佐美が抜群のシュートセンスを持っていることは間違いない。中でも、得意とするドリブルシュートの数は川崎Fのレナトと並び1位と、自らの特徴を遺憾なく発揮していることが分かる。また、シュート数はリーグで最多で枠内率は44.8%。昨季のそれが34.9%であったことを考えれば、シュートにより磨きが掛かり「進化」しているといえそうだ。

さらに、3月の日本代表戦の前後でも大きな「変化」があった。それが走りの「質」である。表3には開幕から5試合のスプリント及びハイスピードで走った距離と総走行距離に対する割合を示した。これを見ると分かるように、3月の代表戦以降の試合では距離、割合とも高くなっているのだ。ゲーム中に強度の高い走りを繰り返していたと考えられる。
※スプリントが50mを7.5秒より早く、ハイスピードが50mを7.5秒から8.6秒程度の走り

表3:総走行距離とハイスピード、スプリント時の走行距離

また、マイボール時と相手ボール時の走行距離とスプリントの距離を表4に載せた。特に目に付くのは、相手ボール時のスプリント距離が4節以降で増えていることである。これまであまり見られなかったような、自らがボールを失った後に奪い返しに行くシーンを見た人も多いはず。攻撃面では申し分なかった彼だが、守備の意識が高まってきたと考えてもいいはずだ。

表4:ポゼッション状況別走行距離

もちろん、走行距離やスプリントが多ければ必ず良いわけではないし、試合展開によってもそれは大きく左右される。それでも、代表から戻ってからの試合で2試合とも2ゴールを奪い、さらに目に見える違いを見せたことは、彼の中で大きな「変化」があったと言っても過言ではないだろう。


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※シュート数はデータスタジアムが独自に取得した数値となります

2015-04-16 18:00 RSS
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